「墨流し」の歴史は平安時代(9世紀頃)にまで遡る伝統的な染色で、
宮中の女人たちが水面に描いた色模様を
紙に写して楽しんでいたのが始まりと云われています。
その後、和紙の加工技術の中で発展を続け、
江戸時代には布に写し取る技術も加わりました。
そして現在では、正絹の着物にその加工が用いられ
人々の心を魅了する伝統芸術が完成しました。
「墨流し」とは・・・
水面に墨汁または顔料を油と交互にたらして、
その波紋の模様を紙や布に写しとる染め技法をいいます。
職人さんが細長い水槽に特殊な染料を浮かべ、
様々な色で模様を作り上げていきます。
それを瞬間的にさっと布で写し取ることで、
世の中に二つとない本当の一点ものになります。
この技法は他に例をみない究極の染色と言われています。
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現在「墨流し」の技術は廃れ、
世間ではあまり見ることがなくなりました。
その伝統ある技術を平成の時代に甦らせたのが、
京都に工房を置く「薗部正典」氏です。
水槽に墨を流し、その上に生地を置く、
やり直しの効かない一回限りの染めであります。
また、その染料は抜くことが出来ず、
命懸けの染めと云っても良いでしょう。
平成26年11月には厚労省より
「現代の名工(卓越した技能者)」に選ばれ、
世界に二つとない染色技術の第一人者となりました。
そこで、現代の名工(卓越した技能者)受賞を記念しまして
「現代の名工が染める墨流し作品展」を
下記のとおり、行うことになりました。
県民会館と和genの2会場に分けて行います。
今回を逃すともう見ることの出来ないような作品展です!
是非お越しくださいませ!
尚、和gen会場では
墨流し染めの体験会も行っております。
記
平安時代よりつづく墨流し染め
「現代の名工が染める墨流し作品展」
【新潟県民会館】会場
1月23日(金)〜26日(月)
10時〜17時
【和gen】会場
1月28日(水)・29日(木)の2日間
11時〜19時30分
◎ハンカチの墨流し染め体験会 1,000円
◎半衿の墨流し染めは生地代別で1,000円
それでは明日もご来店お待ち申し上げております。